あらゆることに対応できるリモート専門家チームの作り方

あらゆることに対応できるリモート専門家チームの作り方

リモートチームを成功裏に構築するには時間や熟慮、計画が必要ですが、そのメリットは非常に大きいです。柔軟な勤務時間はもはやテック系スタートアップだけの特権ではなく、現代のグローバルなつながりの時代においては、起業家は場所を問わず最も優秀で有能な人材を採用できるのです。

それでは、リモートの専門家を選び、雇用し、モチベーションを高めながら、どんな状況でも成果を出すブレーン・トラストを築く方法をご紹介します。


すべては人にかかっています

リモートで働くことはさほど難しくはありませんが、いくつかの課題を伴います。そもそも全員ができるわけではありません。柔軟性が大きなモチベーションとなる人もいれば、自主的に業務を管理するうえで必要なスキルや勤勉さが欠けている人もいます。この点はチームメンバーにもリーダーにも当てはまります。実りあるリモートの共同作業に必要な枠組みを提供するのは、彼らの役割だからです。

とはいえ、よく組織されたチームを管理するほうが、機能不全な集団を扱うよりもはるかに容易です。そのため、優れた人材を採用することが、効果的な分散型ワークフォースを構築するうえで最も重要なポイントとなります。


リモート社員に求められる資質とは?

有能な社員はすぐに見分けがつきます– 彼らは目標志向が強く、問題解決能力や内発的なモチベーション、そして業務をやり遂げるために必要な社会的知性を備えています。しかし、リモートワーカーを雇う場合には、追加で考慮すべき特性がいくつかあります。

リモートの仕事は、常に上司からの指示を得られるわけではないという性質を持ちます。オフィスでは情報共有やアイデア交換が頻繁ですが、リモートワーカーは多くの時間を自分一人で対応せざるを得ません。つまり、高い自立心や独創性、積極性が求められるのです。

リモートワーカーを管理するうえでの最大の課題のひとつは、進捗を把握しづらいことです。週次でのアップデートや社員モニタリング用ソフトウェアを活用すればある程度は改善できますが、採用する人材には一貫性や信頼性、誠実さが必要不可欠です。こうした資質は面接の際に確認することができますが、それについては後ほど触れます。


最適な人材を採用するためには?

勤勉な社員を見つけるだけでも一苦労ですが、リモートワークを導入している企業はさらに苦戦しがちです。それでも、高品質な人材は不足していません。求人サイトは採用活動の入口として最適であり、従来型の労働環境よりも創造的な働き方を好む人が多く集まっています。

ただし、候補者に面接する前に、求人票やリモートワークの方針を明確に定義しておきましょう。あなたが提供する柔軟性の度合いについて曖昧な書き方をすると、理想的でない候補者を呼び寄せてしまったり、優秀な人材を逃したりする可能性があります。


どんな質問をすべき?


大多数の場合、実際の採用プロセスには対面でのやり取りが必要になりますが、リモートの求人ではそれが難しいこともあります。候補者が直接会いに来られる場合もありますが、遠方に住んでいたり面接場所へ行く手段がなかったりする人もいるため、電話だけでは不十分です。オンラインビデオやチャットサービスを使って、一対一で話ができる環境を整えましょう。

以下は必ず確認しておきたい質問の例です:

なぜリモートワークに興味を持ったのですか?

この質問から、候補者がリモートワークそのものに本気で魅力を感じているのか、それとも何らかの切実な事情があるのかを判断できます。

リモートワークや自己管理の経験はどのくらいありますか?

業務を効率的に管理する能力は、学習と実践により向上するスキルです。経験があるかどうかは大きなポイントとなります。

仕事上の問題が起きた場合、どのように対処しますか?

リモートワーカーには高い自立性と柔軟性が求められるため、候補者が仮想の問題に対してどのように対応するかは重要な指標です。

勤務スケジュールの柔軟性はどの程度ありますか?

1日に何時間働くつもりなのか、机に向かう時間をどのように計画するのかを把握する必要があります。

どの程度テクノロジーに詳しいですか?

実際の業務で高度なPCスキルが必須でなくても、チームメンバーや会社全体と連携するためにテクノロジーやオンラインツールは不可欠です。

リモート企業の文化としてどのような点を重視しますか?

ただ柔軟な勤務時間を求めるだけでなく、候補者が御社の組織に興味を持ち、チームの一員としてどのように活躍したいかを理解しているかを確認しましょう。


スムーズなオンボーディングのための戦略

オンボーディングでは、リアルタイムでのやり取りが新しい環境に慣れるうえで最も効果的です。リモートチームでは実地トレーニングが難しいため、包括的なルールやガイドライン、役立つヒントを提供しましょう。

内部Wikiはこの点で非常に便利です。社内全体の知識を共有できるうえ、新入社員だけでなく全スタッフが恩恵を受けられます。参考資料や日々の業務に関する詳細がまとまっているため、設定しておくことをおすすめします。

Onboardiaによると、新入社員の56%がオンボーディング中にメンターやバディを望んでいるそうです。リモートワーカーでも同じことが可能です。単に先輩社員を割り当てて、会社の文化になじむ手助けをしてもらったり、疑問点に答えてもらえるようにすればよいのです。


ワークフロー管理

どれだけ自立心の高いメンバーであっても、リモートチームのメンバー同士、そして会社全体との連携は欠かせません。チームマネージャーがタスクごとの構造を定義し、方向づけを行うことで連携が保たれます。メンバー同士が連動していないと、期日通りにプロジェクトを完遂するのは難しくなります。


1. 組織図

組織図やチームダッシュボードは、ビジュアル化と透明性を促す優れた管理手法です。今日では、プロジェクト管理ソフトウェアの一部として提供されており、ToDoリストや共有カレンダー、進捗レポートなども含まれています。

使い方はシンプルですが、組織図によって複数の部署にわたる作業負荷を効率的に分担し、チームリーダーが過去・現在・未来のプロジェクトを俯瞰できます。誰が何をしているかを一元的に把握することで、組織全体のワークフローを円滑にする強力な助けとなります。

この記事の後半で分散型ワークフォース向けのオンラインツールについてさらに詳しく紹介しますが、ここで覚えておくべきはオンプレミスのソリューションではフルリモートのアクセスを保証できないという点です。オフィス勤務者とリモートワーカーが同じシステムを使うには、クラウド技術を選ぶ必要があります。


2. ミーティングとアップデート

オンライン環境でリアルタイムなコミュニケーションができるようになった今、ブレストやチームミーティングの頻度は以前より減ったように思われます。しかし、リモートチームにとっては依然として欠かせません。オフィス勤務者は雑談混じりに進捗報告をすることもできますが、リモートメンバーはミーティングをスケジュールしなければならないからです。

週次のアップデートや月例の一対一ミーティングをリモートワークの方針として必須化しましょう。全員の時間を無駄にせず、きちんとタスクをこなしていることを確認できます。Skypeによるグループ通話は、チームメンバーと創造的なアイデアを共有し、不安や課題を話し合うのに最適です。メンバー同士でもビデオチャットを推奨すると、思わぬ革新的なアイデアが生まれるかもしれません。


3. ツール

リモートチームをうまく管理するにはコミュニケーションが要です。リアルタイムでのやり取りを可能にするオンラインシステムやツール、アプリを最大限に活用しましょう。最近ではほぼあらゆる目的に対応するツールがあります。コラボレーションやワークフロー管理、生産性、ドキュメント共有など、基本の機能だけでも多彩です。これらを単独で使うか、複数の機能がまとまったソフトウェアを導入するかは好みによります。

代表的なツールにはTrello、Asana、Basecampなどがあります。これらはバーチャルチーム向けに設計されており、ToDoリストからプライベートチャットルームまで多様な機能を備えています。ドキュメント共有にはDropboxが最も定評があり、Evernoteは1つのワークスペースでデータを整理・保存するのに便利です。Skypeはもちろん、Google HangoutsやGoToMeetingでビデオ会議をするのも良いでしょう。また、州をまたぐ給与計算を扱うにはTriNet、Justworks、SurePayrollが最適です。


4. 生産性の測定



リモートチームの毎日の生産性をどのように測るか不安な場合、オンラインツールが役立ちます。リモートデスクトップによる従業員監視ソフトや人事監視ソフトを用いれば、スタッフがプロジェクトに費やす時間や仕事以外に費やす時間を記録し、管理者と社員双方がどの業務が全体のパフォーマンスを低下させているか分析できます。

ただし、導入する際は注意が必要です。常時監視していると、監視されていると感じて逆にモチベーションが下がり、生産性が落ちる可能性があります。本来の狙いは厳格な透明性の追求ではなく、隙間や停滞を見つけ、チーム全体の生産性を向上させることだと説明しましょう。

Time Doctor、Roadmap App、TickSpot、Timely、HiveDeskなどから選ぶことができます。機能に若干の違いはあるものの、基本的なサービス内容はほぼ同じです。Resultsという優れたソフトウェアもあり、従業員が作業に費やす時間を測るのではなく、特定のタスクやプロジェクトを割り当てる前にどれくらいの時間がかかるかを見積もるスタイルを採用しています。

リモート企業文化を構築するには

リモートワーカーはフリーランスとは異なります。そのため、彼らをただの外注スタッフとして扱わないように注意しましょう。社内勤務の社員と同様に、彼らも組織の一員であり、歓迎され、包摂され、やる気を引き出す環境を与えられるべきです。これはどんな生産的な企業文化にも言えることであり、リモートチームにも当てはまります。

リモート企業文化には、物理的な距離というロジスティック面の課題があります。社員が働くうえで幸福感を得られる環境を作るには、頻繁かつ効率的なコミュニケーションでこの距離を埋める必要があります。勤勉で忠誠心のあるチームメンバーほど、しっかりした評価や称賛が必要です。実際に周囲に聞き手がいなくても、モチベーションを高める声掛けは大切です。

  • チームビルディング

時々、グループビデオミーティングを設定して、仕事の話題を一切忘れてみましょう。リモートでもチームビルディングの意義は同じです。この機会にお互いのことを深く知ることで、協力体制がより円滑になります。

  • モチベーションを高めるフィードバック


「何も報告がない=順調」という考えは危険です。悪いことが起きない限りフィードバックは必要ないと思っていると、チームメンバーはあなたが無関心だと感じ、やる気を失ってしまうかもしれません。

  • 信頼

信頼は双方向性が必要です。チームに信頼を得たいなら、まずあなたから信頼を示しましょう。お互いの目標への関心やコミットメントを見せ、問題があれば協力を惜しまない姿勢を示すことが大切です。

  • エンゲージメント

メンバーの意見やアイデア、クリエイティブな発想を積極的に求めることを忘れないでください。リモートチームの生産性を高めるには、個々人が自由に考えや問題提起をできる環境が不可欠です。会社で起きていることを常に共有し、進歩や発展に参加してもらうように促しましょう。

  • リモートチームでの対立


クリエイティブな人々が集まれば、必然的に意見の相違も起こります。リモートチームにおける問題解決は、対面での交流が少ないぶん最も難しい課題となるでしょう。直接顔を合わせる機会が少ないと、相手の感情を汲み取りづらいからです。

また、オンラインでのやり取りは非言語コミュニケーションが欠落しているため、文面のトーンが誤解を招きやすいのも事実です。それを避けるためにも、まずは定期的なビデオ通話を重視しましょう。

可能であれば、一年に一度はチームビルディングの旅行を企画し、メンバーが実際に対面で交流する機会を作ることが理想です。メンバーが世界各地に散らばっているなら、地元のカフェで使えるギフトカードを渡し、みんなでオンライン座談会を楽しむのもよい方法です。

リモート環境で人間関係の問題を解決するには、やはり当事者同士が直接話し合うしかありません。誰かが他のメンバーのことで不満を言ってきたら、まずはビデオ通話で対話し、中立的な立場を保ちながら調整しましょう。これはオフィスでの対立解消と同じプロセスです。

リモートチームでも社内チームでも、成功の鍵は本質的に同じです。高い生産性を発揮できるコラボレーションには、シームレスなコミュニケーション、効果的なワークフロー、そして完全な透明性が欠かせません。それらを実現する、生産的で包摂的で刺激的な仮想環境を築いていくことが大切です。

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